業者見積もり
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とは言っても、それは彼の家のこと。わたしが、タダならお願いします、なんてことは言えない。
30分足らずの時間だったけれど、なんとなく太陽光発電について、わかってきたような気もする。が、この店員さん。じつは専門の担当ではないのだという。
この電気屋さん。太陽光発電についてのスペシャリストの店員さんがいて、その人が見積もりの際、より詳しい説明をしてくれるのだとか。
ただ、いま現在もかなりの問い合わせや依頼があって、その忙しさからお店に来ることがなかなか出来ていたいのだとか。ますます会ってみたくなっちゃいますよね。
それを聞いた彼も会いたくなったようで、さっそく日時の打ち合わせ。
運良く、5日後もわたしと彼のお休みが重なった日なので、見たい映画を諦め、彼の家まで見積もりに来てもらう約束をした。
5日は仕事をしてればあっという間に過ぎた。
わたしは朝ごはんを彼に持って行って、業者の到着を待つ。
約束は午前中、というだけ。いったい何時に来るのだろうか?
朝ごはんを食べ終わって、テレビを見ていると、だんだんと眠くなってくる・・・。
このまま寝てしまおうと思ったとき、電話の鳴る音が。時計は10時を差していた。ようやく到着したのかな?彼が家の場所を説明している。初めてくる人は必ず迷うようなちょっと奥まったところにある彼の家。この路地に入ってくる人はここの住人か、ここの住人に用事のある人だけ。子どもを育てるには絶好の環境なんだろうと思う。
そんなことを考えていると、車のエンジンの音が聞こえた。到着したみたいだ。
彼と表に出ると、メガネをかけた背の高めの感じの良い男性が車の横に立っていた。どうやら担当の男性らしい。その乗用車の後ろに、荷物をたくさん積んだワゴン車もいた。そのワゴン車から作業着を着た男性も降りてきた。聞けば、担当者が詳しい話しをしてくれている間に、その男性が屋根に上って屋根の状態を見て、寸法を測ってくれるのだという。でも、屋根が気になるわたしと彼は、作業を見ながら説明してもらうことにした。
作業着の男性が持ってきたのははしご。かなり大きいと思ったら、3段になっていて、余裕で2階の屋根まで届く。見ているだけでも怖くなるくらいだった。